アスパラガス 苗の移植について。
理々子
【関東】
2014/07/15(火) 09:50:53
たびたびお世話になります。
アスパラガスを種まきして栽培中。6年経過してます。日当たり良。今まで順調に来たと思っています。冬季に堆肥を株元にたっぷり置く程度です。今年の春、急に収穫が落ちました。気候の関係も有るでしょう。気になっているのが苗が混んでいる事。ネットの中で、冬季に移植可能、と有ります。一般的に移植を嫌うのでは?
@素人の冬季移植はできますか?A可能なら、注意事項を教えてください。0.9m×3.5m 小スペースです。Bテレビ等で見るプロの畑は、収穫するアスパラだけが伸びてます。我が家は、周囲にワサワサと生えてます。プロは、どの様なコントロールをしているのでしょうか。
アスパラ初心者です。経験者の皆様のアドバイスをいただければ幸いです。よろしくお願いします。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2014/07/16(水) 02:41:23
実生6年株と言うことですよね?本来はもう苗と呼ばず大株、プロの栽培法(下記参照)によってはもうそろそろ抜いて廃棄してもおかしくない株年齢です・・・。
北海道など冷涼な地域が本来の生育地域なので、関東だと何年かは一応は旺盛に育つけども、本来は向いていない気候が株の寿命を短くしがちと感じます。それでも土質が良くて地力の強い畑地に、健康な植えつけ苗が株間が充分にとられて植えられれば5〜6年はまあまあの収穫が得られるでしょう。
もし苗で購入後の6年目くらいの苗の場合だと、根張りはかなり広範囲でおそらく掘るだけでも一苦労だし移植に耐えられても年々弱ってくると思います。地中に根が広く深く張っているしアスパラの根はユリ科特有の枝別れの無い根ですから掘った時に途中で切れてしまえば機能を失い、その根は再生しにくいのです。
実生で6年たった株でももう有る程度株は大きいのでアスパラの場合普通移植はしません。株自体が年齢がいってるので危険性を冒しても収穫数が盛り返す事はあまり望めませんから・・・。
普通根を掘るのは掘り苗生産者が春植えつけ時に出荷する「植えつけ株」くらい(北海道だと実生2〜3年くらいの芽付き植えつけ株を掘りっぱなしの状態で一般向けに売ります)。
苗が冬季に移植可能と言う情報は公的農業関係の機関やプロの農家さんの情報ですか?また、その情報を提供している機関や農家さんの所在地は解りますか?公的機関の情報はプロ向きなので栽培環境が最適で栽培技術が充分ある人であることが前提になっている情報ですし、もし個人の情報だとネット上にあっても「だれが行っても大丈夫」とまではいきません。そこの地域の気候や実施したのがたまたま条件に恵まれていただけで「運が良かった」だけの事もあり得ますからもし参考にしてもダメモト覚悟で行うしかなく、失敗する可能性の方が大きい事も結構あります・・・。
私の出身地は北海道オホーツク地方ですが昔はホワイトアスパラガスの一大産地だったので(ホワイトとグリーンの違いは株を深く埋めるか浅く埋めるかが違うだけ)、今でも周辺の地域では農家や個人の家でもグリーンとして自家用に植えている所が多いです。今の家にも以前は小規模ながら自家用の畑地がありましたが株が老化して絶えました。野鳥が実を食べて飛びいろんな所にフンに含まれた種子を落とすので、そこらでアスパラが雑草化してます。栽培時の子孫株が家の敷地のあちこちからも生えてきます。
私の感じるのは植えてらっしゃる一株ごとの株間が狭すぎるのではと言う事。本来は従来の栽培法だと一株につき株間は1メートル以上必要です。土も地力が強くてかなり深い所まで同じ質の土が入っている場所を好みます。周りにワサワサというのは他の植物も生えていると言う意味もありますか?それともアスパラの株間が狭くて成長した株がワサワサと感じると言う事でしょうか?あまり大きくないなら他の植物との同居はそれほど問題ありませんが(わざと雑草と共に育てる有機栽培法もある)、アスパラ同士が株間狭く植わっているのではありませんか?
ちなみに、テレビで見る畑地には伸びた芽しかないのは収穫を終わらせるべきとされる大体の時期が決まっていて、芽が出始めてからその日までは生えて来た芽はどんな物でも全て刈り取ってしまうからです。最終日から次の日からは一切芽を収穫せずに茎が伸び育つに任せるのです。
どんな場所(畑地の一角か、庭の一角か)で、スペースの地下なら隣にまで根が伸びて行けるのか、土は元々そこにある深く掘っても土質が変わらない所なのか造成地などの他の土を入れてある所か、堆肥は何の種類か、水はけが良いか悪いかなどの情報も質問時に情報として欠かせません。
アスパラは土質や地力が結構重要で株元に堆肥を置く程度(養分補給に近い使い方)よりも、植える前からの充分な土壌改良(元々の土環境を改善してくれる性質の強い種類の堆肥を土の2割ほど混ぜ、最低でも3年連続施しすっかり土壌改良しておく)が行われた地力の強い土に作り変えて置かないと、本州では満足できる量の収穫と言うのは苗から植えたとしても最初の数年かくらいに成り易いでしょうね。
私の親の実家では昔、もうすでに余所では作らなくなっていた手間暇のかかるホワイトアスパラ栽培に良質な堆肥を使うため(栄養ドリンクの成分のアスパラギンの原料として製薬会社と契約栽培していた)、当時周りの農家では皆手放していた農耕馬を飼い続け馬糞を得て堆肥にしていたくらいです。
北海道でなら適切な土質で地力を保てれば同一株が20年は生き延びます。収穫数は10年経てばかなり落ちますが毎年一株で5本くらいは採れます。うちの実生で生えたものもかなり古株ですが大きな植え木下に生え野鳥が木に止まり落とすフンが栄養源に成っているのかLLサイズ以上が生えて来て敷地一回りすれば3日にいっぺん2人で充分食べられる量が採れます。
上記でちょっと触れた株を何年かで廃棄する栽培法ですが、複数居るアスパラ農家の親戚の中の一人が昔からの従来の栽培法とはかなり違う斬新な栽培法をしていて、株間狭めで植えられた収穫可能になった株からは数年間しか収穫しません。従来は一度植えれば10年以上は収穫しますが途中から目に見えて収穫量が減るので、親戚は採れ出したら沢山採って減り始めたらすぐに抜いてしまう(抜いて廃棄する)んです。収穫方法と期間は従来と同じの様です。(他の栽培法には、株の栽培年数は従来と同じで、収穫方法が最初に何本か収穫せず育ててから、その後に出てくる芽を長期間収穫する方法もあるらしい)
親戚は管理しやすい程度の広さの畑地が家周辺以外の他地区にも複数使い、その畑地をローテーションしていて(毎年どこかの畑地に子苗を植え場所ごとに株年齢が違う)、採れ始めの細いのは地元の産直販売所へ、普通サイズは市場や地元郵便局のゆうパックに卸します。
小さな苗から育てては収穫可能になれば数年間の長期間にどっさりと採って(従来の方法だと採る期間も本数も大抵決まっていて厳守)採れる本数が減り始める頃の収穫直後にすぐ抜いて、そこに堆肥を入れて半年寝かし、春にまた子苗を植え育てるの繰り返し。これで従来の方法よりも手間はかかるもののかなり効率よく品質が良く美味しい育ちの良いアスパラがかなり多く採れるらしいです。
個人的にはご提示のスペースでは本来の栽培法なら無理しても4〜5株を植えるのがやっとと感じます。そして、沢山の収穫を望むなら環境によっては何年かで株の更新も必要と感じます・・・。
アスパラというのは大型植物なので、多くの収穫を望むなら本州の様な環境で、事情によりスペースを充分保てない環境なら同一株は数年間の栽培でおしまいにするしかないと思います。
もし広い畑地があってもいっぺんに全面に植えてしまうのではなく、最低でも4区画くらいに分けて何年か間隔をあけて植えていって、結果収穫のピークを迎えた株がいつも必ずある様な栽培(うちの親戚の栽培に似た方法)が良いでしょうね。
今回の場合は、結果としてはどちらにしても掘るしかないでしょうね。今の株をダメ元で掘り上げて、土に有る程度の改良を加えて(他の土に入れ替えるか、多く混ぜてから堆肥も混ぜてしまう)最適数だけを移植し直すか(根を傷めるので枯れたり、今より収穫が減る可能性が高い)、土の改良後新たに苗を買って適切な株間で植えなおし1〜2年育成して新たに収穫していくかのどちらかです。
私なら今の株は諦めて、地力をあげるため数年間は栽培は休止して土環境の改善を完成させてから新しい苗を植えるでしょうか。元々の植え方が適切でなかった、土質が最適では無い可能性がありますし・・・。
今の株を残しての土改良と言うのが難しいです。あまり年数をかけられないので、数年間収穫を諦めて土改良後に新規の苗での栽培が良く、どうしても毎年食べたいのなら近場に家庭菜園を借りるくらいしかない(アスパラ収穫の性質上、毎日通える距離内)でしょうね・・・。
理々子
【関東】
2014/07/16(水) 16:54:06
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こんにちわ。ばんざいうさぎ様、早速の書き込み、ありがとうございます。
このスペースで4〜5本ですか。ここまで間隔を開けるのですね。深さも不足していると思います。
現在の苗は6年も経っているのであきらめて、別の場所に設けた方がよさそうです。
充分に理解できました。ありがとうございました。
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