バラの挿し木が枯れる

[園芸相談センター]の過去ログです

ぷらんつ 2007/12/26(水) 12:13:18
バラの挿し木の初心者です。「ぷらんつ」と申します。どうか宜しくご指導下お願い申し上げます。
[質問内容] 挿し木を植え替えする時期について

今年の春からテリハノイバラの挿し木を繰り返してますが、1cm位の若芽が出て、30日から50日位でいつも枯れてしまいます。(合計10本くらい)
悲しいと言うか、惨めと言うか、最初は仕方ないのでしょうが。

[自分なりの反省]
・7月ごろ1cmくらいの芽が出た後で枯れた。芽が出たので少し日光に当ててあげたのが、いけなかった。(3本くらい)
・11月ごろ、1cmくらいの芽が出て、茎が緑、残っていた葉も緑なので根元の側面を掘ってみたら 2、3cmの白い根が何本か見えたので培養土に植え替えた。その1週間後に枯れた。毎日水をやり過ぎたこと、短時間だが日光浴させたのが、いけなかったのではないか。
[現在の悩み](温室内にある)
・12月25日現在、挿してから55日経った挿し木3本があり、茎は緑色、葉はない。そのうちの2本には1cmくらいの芽が出ていて、変化しない。そろそろ終わりが近いのか・・・不安になってきました。注意していることは水はお湿り程度、日光には絶対に当てない。1ヵ月くらい前から温室に入れてあり、湿度70%、温度18℃前後です。無事にこの時期を越すには、ここで培養土などに植え替えするのが良いのか、そっと春まで待つのが良いのか(温室の中は春の初めみたいなものですが)、先輩の皆さんの経験をお聞かせ下さい。ご意見お待ちしています。−− ぷらんつ

のぎ 【関東】 2007/12/26(水) 17:16:41
>注意していることは水はお湿り程度、
上記の中で、一番気になったのがこの部分です。
挿し木は、単純に花瓶に挿した切花と同じで、水に触れていないと
水を吸い上げる力がない(根っこがない為)。

なので、私は挿し木をした直後から1ヶ月は、鉢皿に水を貯めておく
くらいの気持ちでやっています。
新鮮な枝を、赤玉土単体などの無菌な土に挿して、屋外の風通しの良い
場所に置けば、水に浸かっていたとしてもほとんど腐敗しません。
私は、発根促進剤などを一切使いませんが、バラなら9割以上は、
根付かせることができます。本当に、たいしたことはやっていません。

あと、鉢上げのタイミングは、バラの生育期(春から秋)なら、
芽が出ようが根が出ようが、2ヶ月以上はそのままで育てます。
肥料分もない土でも、根は十分に伸びますよ。半年置いておいても、
大丈夫。もしかして、鉢上げのタイミングが早すぎるのも問題の
ひとつかもしれません。55日経った枝を培養土に移すかどうかですが、
春までそのままの方が良いでしょうね。挿し木は気が短いと失敗
しやすいです。温室で挿し木はした事がありませんが、植え替えずに
春まで待たずとも、気温が高い状態を保てれば、それなりに枝葉が
伸びると思います。葉が出たら、そのまま光に当ててやった方が、
いいと思います。葉があるということは、自分で光合成を行う準備
があるということです。
光に当てないとありますが、わたしは置く場所の関係から、午前中の
2時間〜3時間は日に当てていますが問題なく根が出ます。

あと、私自身が注意してやっていることは、土に挿す方の切り口は
なるべく鋭利な刃物でスパッと切ること。
芽は2〜3つある挿し穂を使用。3つあるものは、ひとつは土に埋まる
ようにする。
無菌の土を使うこと。
水切れをさせないこと。
ヘタにいじらないこと。2ヶ月は絶対に触らない。
置く場所は風通しが良い軒下に置き、雨は当てない。
後はひたすら根が伸びろ〜と、心の中で叫ぶだけです。

2〜3ヶ月もすれば、小さな植木鉢(4号程度)に挿し木していれば、
鉢底から根が見えるので、そこで初めて植替えをします。
挿し木1年目は多肥にならないように。培養土には元肥が入っている
ものが多いので、出来れば入っていないもので水切れが良いものを
用意。赤玉土+腐葉土の基本配合などが理想。1年目は4〜5号。
2年目以降は生育に合わせて徐々に大きく。品種によって、生育の仕方
がかなり異なるので、臨機応変に。こんな感じで育てています。

ぷらんつ 【関東】 2007/12/26(水) 20:53:49
のぎ【関東】さん、経験談を具体的に書いてくださり、有難うございました。かなりの高率で成功していると聞き、やる気が沸いてきました。
水の分量の件、葉が出たら光合成を考慮する、などを今後実行してみます。
一つ質問ですが、宜しくお願いします。

>新鮮な枝を、赤玉土単体などの無菌な土に挿して、屋外の風通しの良い
>場所に置けば、水に浸かっていたとしてもほとんど腐敗しません。

>ヘタにいじらないこと。2ヶ月は絶対に触らない。
>置く場所は風通しが良い軒下に置き、雨は当てない。

上で述べられている「屋外の風通しの良い場所」というのは房総半島中部の海の近くにも当てはまるか、冬は? 春は? などと考えました。
のぎ さんの環境を想像したいので、一言追加の説明を頂ければ嬉しく思います。ーー ぷらんつ

のぎ 【関東】 2007/12/26(水) 23:56:06
私も実験マニアですが、日本全国色々な環境で試した訳ではないので
海沿いのピンポイントにおける状況で成功するかどうか聞かれても、
分かりません。
が、私の書いたことは、ごく一般的な挿木の方法でもありますので、
ほとんどの場合で通用すると思います。ちなみに、私は東京都に住んで
いますので、房総半島の気温と、そう変わらないと思います。
(房総半島には、趣味のつりでよく出かけますが、実は東京より
寒いと感じます。東京は温暖化していますので…)

まず、海沿いということなので、海から風が吹く方角より、
海を背に建物の影などに置いたほうがいいかもしれません。塩害の経験
がないので、どの程度の影響があるか分かりませんが。
風通しが良い場所とは、風がビュービュー当たる場所という意味ではなく、
屋外の風、言い換えると外の空気に当たるところ、というイメージ。
軒下というのは、ひさしがついている所。縁側のような場所。
外の空気に触れ、かつ、屋根がついている所。

次に、季節による挿木の違いですが、春から秋にかけての生育期は、
5枚葉が二つついている挿穂を使用し、5枚葉のうち2〜3枚むしって
挿木をします。暖かい季節は挿し穂だけでも、バラは活動しているので、
葉が必要です(この場合、光合成というより、切り口から吸った水分を
蒸散させているのだと思う。根拠はないが、見ていてそんな感じがする)。
暖かい季節の間に、葉がない状態の挿穂を利用すると失敗率が高い。
枝に残っている力で小さな葉をだすものの、枝が黒く変色してくる。
根と葉の成長は、かならず対であるわけではなく、葉が出たからといって
根が出ているわけではない場合が多いです。

冬の挿木は、葉がまったくないものを利用。冬は成長が緩慢になり、
ふつうなら1ヶ月で根が出るものが3ヶ月くらいしないと出ません。
私は基本的には屋外で挿木を管理します。カビ予防のためにも。
冬の屋外で管理する場合、北風が吹きつける場所より、南向きで、
直接風が当たらないような陽だまりを探して置けば大丈夫でしょう。
人によっては、玄関や、箱を用いたり様々なようです。
温室があるということなので、湿度がずいぶん高いなと思いましたが、
挿木には悪くない条件が揃っている温室ではないでしょうか。
梅雨は、1年のうちで植物の成長が最も早い季節で、挿木から伸びる根も
驚くほど速いです。通常、ミニバラなど挿木で大量生産しているものは、
この時期でも温室で挿木をして、花を咲かせて店頭で売っています。
本来は、バラは落葉し休眠している季節ですが。

まず、成功させるには、自分の家において、どういう方法が適しているか
調べることからはじめたらいいと思います。
挿し穂が12本あったら、3チームに分けて、置く場所を3箇所に分けるとか
肥料の使い方を変えるとか、日当たりを変えるとか。すべてを同じ管理
にしてしまうと、何が良くて何が悪いのかが分かりづらいと思います。
たいていの植物を育てるとき、2株以上用意して違う植え方をしてみたり
活力剤をあげるものとあげないもので成長の違いをみたりすると、
何が必要で何が必要でないのか、が分かってくると思います。
答えを知っている推理小説は読んでも面白くないように、園芸の中で
なにか自分で見つけていくのもまた楽しい作業だと思います。
いろいろと方法を変えてチャレンジしてみてください。

のぎ 【関東】 2007/12/27(木) 10:39:16
追記:昨日、寝ぼけた状態で書いていますので、少しだけ付けたし。
温室内で育てる場合、屋外は真冬ですが中は暖かいかと思いますので、
完全な休眠時の挿し木とは異なるかと思います。
出来れば、冬の時期に剪定した枝クズなどで、葉がある挿し木と、
枝だけの挿し木で実験してみるのをオススメします。一応冬なので、
これから3ヶ月は植え替えないつもりでやるのがいいと思います。

ぷらんつ 【関東】 2007/12/27(木) 16:39:07
[[解決]]
追加説明、再追加をよく読みました。
この辺の気候ならバラは戸外で挿し木も平気なんですね。温室外も
選択肢に入れておきます。我が家はトンネルと橋を越えた着岸地から
二キロくらい入っていますし、温暖な環境と言えます。

>枝に残っている力で小さな葉をだすものの、枝が黒く変色してくる。
>根と葉の成長は、かならず対であるわけではなく、葉が出たからと
>いって根が出ているわけではない場合が多いです。

これは図星です。この一年間の私の経験そのものです。これからは
小さい芽に大きな期待を掛けずに、茎が1ヵ月緑なら根が出ている、
さらに放置しておいても成長してきたら植え替える、そんな見通し
で行こう・・・。進歩には実験感覚が大事ですね。

あとは、のぎさんも言うとおり、自分の居場所で最適な方法を探し
出すことでしょう。現在庭にノイバラが葉っぱを着けていますので
葉のある茎と無い茎とを挿してみます。他との比較のため今回は
温室にします。

次々と助言を戴きたいところですが手間をかけ恐縮ですので解決に
チェックします。残念。この掲示板にも感謝。今後も活用させて
頂きます。私の居場所は hiromzまるa桃-ocn-ne-jp と 地上の木更
津市。
のぎさん、有難うございました。−−ぷらんつ

Sub-Rosa   【関東】 2007/12/28(金) 08:11:45
解決済みですが、
御質問の内容は、「テリハノイバラの苗木を作る目的」のため、
「手段として挿し木」に付いての質問ですね。

「テリハノイバラの苗木を作る目的」だけを考えた場合、
挿し木以外では「取り木」でも良いと思います。

テリハノイバラは匍匐性の植物で、地面を這う様にして成長していき
途中から根を出します。
途中から根を出すくらいですから、シュートを横に倒して寝かせてに
数箇所U字型のピンで押さえつけて、
そこに土を被せてやれば、自然に根が出てきます。
この手法ははノイバラ(ムルティーフローラ)でも使えます。

たちつ 【近畿】 2007/12/28(金) 17:11:05

原種系のバラとか、その辺に植えてある(ありふれた品種)なら、几帳面に、挿し木専用系の用土に挿し木するより、庭・花壇か植木鉢の隅っこに、適当に挿し木したほうが、楽。(春・梅雨時期・秋なら、土と栽培環境を選ばない。夏なら木陰=涼しく通気が良い。適当に日差しもある。冬は、できれば挿し木専用系用土が望ましい。)
好き勝手挿し木の利点は、細菌抵抗力が強い。施肥のタイミングを見失わない。
過保護系のバラ(挿し木発根の難しいバラ)は、やはり挿し木専用土と保湿・抗菌・温度・日差し保護が必要。
例えば、栽培農家のミニバラは、挿し木から開花出荷まで、3ケ月サイクルのようです。(管理繁殖品・概ねワンポット2-4株植え150-400円程度品?)

ということで、引き抜いてみれば、新芽萌芽は、根無しの茎栄養で育っているか、根だし前のカリス(傷口の瘡蓋状)状態どまりか、過湿や蒸れによる白根の腐敗、根きり虫(コガネムシ)の繁殖なのか良くわかる。

挿し木系用土の挿し木苗の植え替え失敗は、概ね根の乾燥(脱水症状)や細菌抵抗力不足(半無菌用土から汚染自然環境の植え替えによる、順化不足。)が多い。簡単な順化なら、植え替え一月前に、ドブ水とか、腐葉土の上水を液肥代わりに与えればよいかも。(汚染水投与)

バラの植え替えは、成樹でも、3-5%はあるものです。挿し木の植え替えは、一時根の成長も止まるようです。根の成長力が弱い。根の成長は逓増する。そういった意味では、毎年の植え替えより、2-3年間隔の植え替えの方が良いように思えてならない。土も、腐葉土は、おおめ、特に株下2-5cmは、ほとんど腐葉土の方が、発育が良いように思えます。マルチングは、黒点病予防・寒暖緩衝や保湿管理目的以外に、自然摂理にあっているのかもしれない。
私の場合には、石灰や元肥が多すぎるのか(極めて少なくしている心算ですが、) 植え付けが乱暴なのか、根を切りすぎるのか、安物の腐葉土・単粒子用土を使っているせいか、植え替え初年度より、2-3年後の方が、良く育つ。
初年度花が小さい。(大輪が中輪か一回り小さい)、特に春の花が小さく、花首が弱い。秋の花の方が大きい。翌年以後は、春秋とも花数も多く、花径も大きく、シュートの発育も早く太く長い。

挿し木は、質より数で勝負に限る。一般品種なら、いつでも・どこでも・適当に挿し木すればよい。挿し穂も、どの部位でも良い。ただ言える事は、挿し穂は、採取したら直ぐに挿す。鮮度が命。
それと、挿し木も植えつけも、ある程度間隔を離すことが大切。
挿し木なら、葉が触れない程度。成樹なら、枝葉と枝葉の隔離は、50cm-1m以上が望ましい。地下部や地上部で喧嘩したり、病気が伝染したり、隣の老廃物で弱ったりするのかも。中途半端に、乖離させるくらいなら、いっそうのこと、株元を紐で結わえて、同居させたほうが良い。

このように考えます。


ぷらんつ 【関東】 2007/12/28(金) 23:42:44
皆さん今晩は。掲示板も挿し木同様、初めてなので区切りの意味で
解決にしましたが、ぜんぜん解決していません。Sub-Rosaさん、
たちつさん、有難うございます。

我が家の庭には、ノイバラ、テリハノイバラ、ロサカニーナ、各一本
ずつあります。初めの二本は知人が根っこ付きを引き抜いてきた。
カニーナは西洋のありふれた野ばらだ、というので、近くの園芸店で
買ってきた。アイルランドの道端で見て大いに気に入った。

これらを昨年の6月頃から鉢に挿し木用土を入れて挿してみたが1ヵ月
から50日くらいで茎と小さい芽とが枯れ始める。
現在は、同様な状態の挿し木が3本、58日間生き続けているが、動き
が止まっているのでそろそろ終わりかも知れない。
>過湿や蒸れによる白根の腐敗・・・
50日で枯れた時には、抜いてみて直感的にこれを疑った。

のぎさんとの問答にも書いたのですが、温室ではなく外気に曝した
ほうがよさそうですね。でも梅雨時が良いとよく言われているので
温室に入れてみたのですが本物の自然を真似るのは難しいようです。

約60日経った3本が無事に根を張って欲しいものです。
と言いながら、少数を大事にしているのが如何にも初心者らしい
ので、春になって枝が茂ってきたら10本--20本と挿してみたい。

定年後何年も経つてしまったが植物が芽を出し生長するのを観察
するのは余生には最高の楽しみになりそうです。ーーぷらんつ

R・ひろき 【関東】 2007/12/29(土) 09:50:24
 こんにちは。

 こちらにも何種類か、野生のバラがあります。
 野生のバラは、ものによって挿し木でつきやすいですが、つきにくいものもあります。

 日本の野山に生えているロサ・ムルチフローラはつきやすいほうです。テリハノイバラは、Sub-Rosaさんのおっしゃるように、「取り木」のほうがやりやすいです。増やす気がなくても、油断すると増えています。

 ロサ・カニナは、挿し木は難しいほうです。なかなか根が伸びてきません。売られているものを見かけましたが、台木に接いでありました。どちらかというと接ぎ木のほうが易しいと思います。うちのカニナは、輸入苗の台木から出た芽を、根ごとちぎって増やしたものです。そのほか、ロサ・カニナの増やし方ですが、今ある木に実がなったら、種を植えるという手もあります。この種のほうも休眠が深いためか、一年半から二年くらいしてから芽を出すことがあります。日本のノバラは春に蒔けば三週間ほどで発芽します。

ぷらんつ 【関東】 2007/12/30(日) 23:13:48
興味深い追記有難うございます。ロサ・カニーナこそ挿し木のお目当て
で、テリハには申し訳ないが実験台のつもりです。しかし夫々特徴があ
るようですね。皆さんの助言を生かして、テリハは茎を地面に固定して
おきます。カニーナは実が30個取ってある(園芸店のおばさんは随分咲か
せたものだ。自生では疎らだった記憶がある。)ので、発泡スチロール
に蒔きます。正月に少し勉強します。乾かさないこと以外は二年間忘れ
ることですね。待つのは苦手だが仕方ない。
話が少しずれますが、テリハノイバラの学名は Rosa wichraiana か
Rosa luciae か、後者が正しい(?)とどこかで見たような気がするの
ですが如何なんでしょうか。
今年はテリハは一年目の若い木だったためか花は3個だけで、実は熟
さずに落ちてしまった。でも径4cmの白い花は見た目も香りも大変良
かった。それにそろそろ芽生えている丸い葉っぱがピカピカ光るのは
いいですね。 ーーぷらんつ


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