バラ、黒点病治療剤の選択について。
ルイ14世
【関東】
2006/04/18(火) 08:02:46
バラ栽培2年目です。
バラの薬剤散布について教えてください。
対黒点病薬剤が沢山出回っているのですが、治療薬と予防薬に大別するとして、
予防薬は多種類があるのでローテーションに困らないのですが、治療薬のローテーションに困っています。
私が知っている限りの治療薬はサプロール、トップジン、ベンレート、ラリー、マネージくらいなのです。
これだと、ベンゾイミダゾール系剤とEBI剤の2種類しかなく、現在はサプロールとベンレートのローテーションとしています。
これを治療薬で3種類のローテーションを組みたいのですが、他の系統の治療薬は何かありませんでしょうか?
今のローテーションは予防薬→予防薬→予防薬→治療薬・・・と4回周期で治療薬を散布しています。
ご意見をよろしくお願いします。
R・ひろき
【関東】
2006/04/18(火) 09:29:48
こんにちは。
別系統から、治療剤に追加するとすれば、フルピカフロアブルです。
これは、うどんこ病には予防効果、黒点病には治療効果も認められているという農薬です。
ところで、マネージですが、これは作用点を二つ持っています。EBI剤として有名ですが、ほかにも作用点があるのです。
病原菌の細胞を損傷するということなので、二つ目の作用点も治療剤系なのかなと思っています。
EBI剤で追加するとすれば、サルバトーレMEです。
黒点病について、自分のホームページを紹介するのも気が引けるのですが、よそ様のページですと、やはりディープリンクなどの諸問題が起きることもありますので、とりあえずは、自分の書いたものを紹介します。ご参考までに。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~mham/kokuten.htm
ルイ14世
2006/04/18(火) 11:04:35
R・ひろきさん、早速の解答ありがとうございます。
フルピカフロアブルはうどん粉病の薬剤としての記載が多く、適応に黒点病の治療効果が載っているのも知っていたのですが、実際のところはどうなのだろうかと思って忘れていた薬剤でした。
やはりフルピカフロアブルですね。近所の店では見かけたこと無いので良く探してみます。
>EBI剤で追加するとすれば、サルバトーレMEです。
私の認識違いかもしれませんが、EBI剤は耐性菌が発生しやすいため連用してはいけませんと言われますよね。
例えばEBI剤を2種用意してEBI1→EBI2→EBI1→EBI2というような連用は問題ないのでしょうか。
それとも間に予防薬を挟んでいればEBIを2種使ってもよいということでしょうか。
たとえば、予防剤1→予防剤2→EBI1→予防剤1→予防剤2→EBI2ならEBI剤2種を使用しても良いと言う事でしょうか。
この場合、総使用回数がともに5回なら計10回使えるのでしょうか。
それともEBI2種合計5回と考えるべきでしょうか。
また、ひろきさんがラリーでもマネージでもなくサルバトーレMEをお勧めいただいた理由を教えていただいても宜しいでしょうか。
作用点が違うのでしょうか?
#去年、テトラコナゾール系のスプレー剤を使用したのを思い出しました。
色々と質問が増えまして恐縮です。
お時間の都合の宜しいときにでもお願いいたします。
たちつ
【近畿】
2006/04/18(火) 11:24:39
私は、諦め派です。
ローテーションも大切ですが、一年中・毎週散布するか、引き抜いて捨てるか、隔離栽培しないと仕方が無い。薬だけでは、対応できない。
旬毎の定期散布というものが中々実行できない。今時分の若葉の時節には、黒点病も極めて少ないもので、安心して、そのままにしておくと、花の咲く頃には、葉も成熟して、黒点がチラチラとで出す。
比較的ミニバラは、葉の成熟速度も速いので、黒点の発生も早い。ミニバラと大薔薇の間を行ったり来たり。
当家のは、椿や山茶花と薔薇の間を黒点病が行ったり来たりしているように思います。 そこに便乗して、芍薬と椿の間を菌核菌が行ったり来たりとどうしょうもない。
出切るだけ抑制するように心がけている程度に、2ケ月毎散布がやっとこさの実施状況。 薔薇園の葉の奇麗さがうらやましいものです。
カイガラムシの発生が見られないので、これだけが唯一の慰めです。
(^_^;)
ルイ14世
2006/04/18(火) 11:58:55
たちつさん、ありがとうございます。
たちつさんほどの熟達者になると、いろいろと中道を行くこともご存知ですね。
でも、私は初心者ゆえに足掻きもがいて見たいと思っています。
たちつさんも羨むバラ園の綺麗さを目指しています。
まずはこれを成し遂げたい。
それから(良い意味で)手を抜くことを覚えても遅くは無いのかなと思っています。
何事も経験が大事と茨の道を進んでます(笑)
たちつ節、ありがとうございました。
R・ひろき
【関東】
2006/04/18(火) 12:27:02
こんにちは。
まず、フルピカフロアブルは、農協で取り寄せができることがあります。インターネット上の農薬屋さんでも、送ってくれるところもあります。ここに店の名前を書いてもよいかどうかわからないのですが、バラ会の人は、土浦園芸さんで買っていることが多いです。もちろん、他の店もあります。どこで買っても、お値段がちょっと高いです。
法律上の総使用回数と、耐性をつけないための自主的なカウントは、別になると思います。
でも、EBI剤は何回以内にしなさいという指導が、どなたかからあれば、それを守ったほうが良いです。
法律上の総使用回数は、以下のように数えます。
・成分が同じなら合算です。
ラリー乳剤と、ベニカXスプレーをそれぞれ一回使いますと、ミクロブタニル2回、ペルメトリン1回になります。 ラリー乳剤を2回使えば、ミクロブタニル2回のみです。ラリー乳剤とサプロール乳剤を1回ずつ使えば、ミクロブタニル1回、トリホリン1回です。
・スポット散布しても、一回に数えます。
農薬の瓶などに、XXXを含む農薬の総使用回数は〜〜という書き方になっていると思います。
>この場合、総使用回数がともに5回なら計10回使えるのでしょうか。
中身の成分に重複がなければ、合計10回使えます。(法律上)
自主的に、EBI剤は年5回しか使いたくないという意志があれば、合計5回の自主規制になります。
間に予防剤をはさんで、
EBI剤A→ベンゾイミダゾール系→(フルピカ)→EBI剤B→ベンゾイミダゾール系→(フルピカ)→EBI剤C→ベンゾイミダゾール系→(フルピカ)
というようなふうにすればと思っています。
注意点は、フルピカは、灰色カビ病にもよく効きますので、それを大事にするという意味で、灰色カビ病がたくさん出ているときは使わないか、腐った花を完全に取り除いてから使うなどが必要だと思っています。
間に予防剤をはさんでいても、
>例えばEBI剤を2種用意してEBI1→EBI2→EBI1→EBI2というような連用は問題ないのでしょうか。
というのは、多少まずいと思います。常にどんな場合でも耐性がつくということではないですけれども、避けたほうが良いです。予防剤の効かない状態に成長(?)している糸状菌に対しては、事実上、EBI剤の連用になります。(黒点病ではありませんが、これで大失敗したこともあります。)
>ラリーでもマネージでもなくサルバトーレMEをお勧めいただいた理由
サルバトーレMEは、追加なのです。
勧めたのではないのです。
ラリーとマネージはご存じでしたので、ラリーと同じガス効果のあるものを追加しました。
追加した理由は、以下のようなことです。
同じEBI剤に括られていても、それぞれに良い点、悪い点があることがあります。
たとえば、サプロールは、作用点ではEBI剤に括られますが、実際の化学式で括ると、別の系統に入れている本もあります。ということで、私見なのですが、サプロールは大事に使いたいと思っております。としますと、EBI剤の括りのなかから、サプロールだけを選ぶのではなく、ラリーとサルバトーレME、マネージ等を追加していきたいと思います。庭には黒点病だけではなく、うどんこ病も同時に居る(発病していなくても)ことが多いですから、我が家ではすでにうどんこ病に効力を失っている(元からそうでした)サプロールを使うよりも、年1〜2回、ラリーやサルバトーレME、マネージを使うほうが、総合的に良いと思いました。
耐性や抵抗性が出た場合、効かない農薬を使い続けることは極力避けたほうが良いですから、サプロールをうどんこ病がいるかもしれない時期に散布することは、できれば、避けたいのです。これは、我が家の庭でのことなのですが。
しかしこのサルバトーレME、ものはテトラコナゾールですから、テトラコナゾール入りのスプレー剤で、うどんこ病や黒点病を「半殺し」状態にした過去がある場合は、しばらく使わない方がよいです。ただ、この農薬は、効く場合は、カミソリのようによく効きます。私がこれを再度使うとしても、年1回か2回だと思います。同じ理由で、ベンレートは、絶対に年2回以内にしています。法律上はもっと回数があるのですが、これは自分の家の庭の状態を考えた上での自主的制限回数です。
上記のローテーションのなかで、EBI剤Aをサプロールとすれば、EBI剤Bをマネージ、EBI剤B剤CをラリーやサルバトーレMEにあてはめます。
追記ですが、ベンレートとトップジンMは、同じ系統でありかつ、途中で同じ形になりますので、これは、どちらか一方しか使わなくてもいいかと思っています。
ところで、ローテーションは、あくまで机上のものです。
実際には、もちろん、その時々の庭の状態、現在どの農薬に効果があるかなどを観察しながらやりますから、上に書いたとおりではありません。
ローテーションしていても、抵抗性や耐性が永久に出ないということはないので、農薬を大事に使う意味で、ローテーションをしています。そして、ここ一番の切り札はとっておきます(切り札は時々変えるようにします。また、その庭によって違います。)
病気や虫が蔓延しているときは、手で取ったりして絶対数を減らしてから農薬を使います。この直後に使う農薬は、よく効くものや、すでに効かなくなっているものを避けて、まあまあ効く程度のものを使っています。そのあとは状況に応じて他のものを使います。
というのは、私の個人的なやり方なので、一般的なことなのかどうかはわかりません。ご参考までに書いてみました。
ルイ14世
2006/04/18(火) 13:55:15
R・ひろきさん、早速の解答ありがとうございます。
フルピカフロアブル、やはりこれは使用したいと思いますので、少し近所のお店を回ってみます。
総使用回数についてのお話は大変参考になりました。
(法律上)EBI剤が○回までという記載なのだと思っておりましたので、これなら選択の幅が増えます。
現状での改善策としてはフルピカフロアブルをローテーションに追加して、満足いく結果がなければEBI剤を1種追加したいと思います。
>サルバトーレMEは、追加なのです。
失礼しました。
"ローテーションに追加するなら"の意で取ってしまいました。
「庭の状態を考えて」いろいろと見極められるように観察していきたいと思います。
ありがとうございました。
これにて解決とさせていただきます。
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