鉢植えの梅を低くしたい

[園芸相談センター]の過去ログです

RIKI 2015/01/23(金) 12:23:55
30年ほど経過した幹回り18cmほどの鉢植えの梅ですが永年選定のミスで上に上に伸び見苦しくなつたので思いきつて低く剪定したいの思いますが、その位置から芽が出るでしょうか、どなたかお教えよろしくお願いいたします。

松竹梅 2015/01/24(土) 00:55:09

基本的には、広葉樹は、主幹(みき)のどこで切っても、主幹から不定新芽は生えてきます。
反面、竹笹等イネ科などの単子葉類や針葉樹は、生えてきません。
定新芽は生えてくる場合はありますが、不定芽は、生えてきません。

日常的には、種子を割るとか、発芽した幼葉の有無で確認できます。
米には幼葉がなく本葉しかありませんが、双子葉の豆には、種子の中に
すでに幼葉があります。

ということで、いつどこで切っても良い。
ただし、梅の不定新芽がどのようにして、作られるかを理解していないと、死滅し枯れさせる場合があります。
定位置に発芽する新芽は、葉付け根や葉の跡や枝先から出る芽で、もって生まれた本能で生えてきますが、不定位置から出る芽は、本来ない場所から生えさせることですから、その源から細胞を作らなければなりません。梅にとっては、予定外の事ですから、大変な作業です。その発芽細胞は、幹の皮と材木の間にある形成層というところで、作り出します。
そこで、問題となるのは、形成層が朽木され死滅するのが速いか、新芽が生えるのが速いかということです。
そのためには、形成層を生かしておくためには、防腐防菌処理や乾燥防止や水分と酸素と栄養補給しなければなりません。
栄養補給等は、人などの動物の場合は血管と血が利用されます。
植物は、師管道管樹液となります。
ところが、植物は、動物と違って、一方通行で循環していません。
心臓も肺もない。有るのは口と肛門だけです。だから植物は自分意思で移動することができません。
いうならば、携帯電話と公衆電話の違いのようなもの。
生かすためには、根から吸収された水・酸素・栄養素を葉で、排出消費します。逆に、葉で作られた栄養分は、必要な場所へ配達されますが、いずれも、循環されない一方通行です。言うならば、葉は内臓と肛門のようなもの。
従って、葉や葉の元となる新芽が必要ですが、幹を丸太や電柱のように切ってしまえば、幹には、葉も新芽もなくなりますから、どうしょうもなくなる。後は、息絶え絶えの状態で、新芽や葉をつくる為の、設計図を一から書いたり、下地を作らなければならない。

そこで、そんなに大変ならば、容易な定芽を残した方が楽となる。
定芽新芽は、どこに作られているか又は作られやすいかといえば、葉のちもと(葉の跡、節)にある。梅の花は落葉した葉の跡に咲いていますから、その葉跡に、花と入れ替わって生えてきます。花がなければ、葉の跡の節から出てきます。

そこで、その節を一芽以上残さなければならない。通常2芽といいますが、初めてのことですから、4-5芽(節)残せば良いでしょう
ところが、枝先の事ですから、小さくなりません。
そこで、太い枝ごと切ることになる。本線の主幹を切らなければ、小さくなりません。
この時も、枝を残して、幹を切ります。残す枝は、好みにもよりますが、切る位置より下に、枝を残さなければならない。縦方向に揃えて残すのではなく、東西南北の横方向に散らばらして残す。
1本でも良いですが、枝枯れしたりしますから、数本残した方がよい。

枝の長さは、ひ弱でも良いので、更に細い小枝か新芽を残す。
簡単な見方は、確認すればよいことですが、樹や枝を揺すって花びらが散ればその花カスを4-5個残せば良い。

それでも高ければ、新芽を確認しながら、ぼちぼちと低くしていかなければならない。

しなければならないの意味は、より安全安心できるという意味で、そうでなければ枯れるという意味ではない。
株元で、伐採しても、広葉樹ですから、生えてくるときには生えてきますから。

来年も、花を咲かせたければ、これから生えてくる新芽はできるだけ残した方がよいし、なぜなら、初夏に新葉がマルマル頃に、来年の花蕾の下地細胞が作られて翌年の晩冬から咲き出します。従って葉が丸く反った後で、切れば、それだけ花蕾を切ることになり、花が無くなる。
それでなくとも、元気がよすぎる花の咲かない新芽(徒長枝)も生えたりしますから。
花は短枝に咲く。

ついでに、捨てるクズ枝をダメモトで、挿し木したり、接ぎ木したり、取り木したりして、練習しておいた方が後々便利です。

詳しくは、ネットで検索。
注意として、梅の、挿し木や取り木や接ぎ木は、基本的には、難しい方です。従って、どの種類の梅で成功したのかも確認しておく必要があります。成功した実施時期と方法と顛末が大切です。
ほとんどの苗木が、接ぎ木苗ですから、接ぎ木は比較的容易としても、
高枝接ぎ、芽接ぎ、挿し木、取り木は、その点に注意。

高枝接ぎの参考サイト(動画)・・・・動画を保存するには、専用ソフトが要りますから、サイトが移転閉鎖されれば、もう見られない。

南高梅 高接ぎ作業・・・梅農家からの配信
https://www.youtube.com/watch?v=xi7xzvhHqaw

綺麗に咲いた花ではなく、主幹の大幅カットに着目 梅盆栽の改作後の開花画像
http://www1.ocn.ne.jp/~mif2007/DSC80261.jpg
http://pds.exblog.jp/pds/1/201212/30/53/f0147853_19532767.jpg

私の手持ちで、地植えの梅を株元から伐採してテストしたものもあるのですが、
そこまでは、必要ないだろうし、又画像を探しても見つからなかった。
伐採後のヒコバエがはえたもの。伐採してから1年かかりました。
以前には、ダルマさんのように根を全部切って植えなおしましたが、新芽は生えたものの、
枯れてしまった。バランスを取るか、一本でも短くても、やはり根はのこさないとダメですね。
バラやレモンは、だるまさんでも生きているのですが・・・・
桜は、胴回り30cmを伐採し、形成層を残して、中の材木部分をえぐって腐らせても、新芽は生えてきた。根はいじっていない。
 桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿の限界に挑戦したつもり。裏目にでました。
次に機会があれば、一本の木を2つか4つに縦割りして、株分けできるかどうか試してみようと思っています。

松竹梅 2015/01/24(土) 01:05:22

動画はリンク切れでした。
アドレスをコピーペーストすれば、配信されます。

RIKI 2015/01/24(土) 20:15:30
[[解決]]
松竹梅様ご丁寧にご回答いただき有難うございました。参考にさせていただき挑戦したいと思います。


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