バラと苦土石灰
犬塚信乃
2004/04/27(火) 19:16:28
前回の質問があまりにも脇道に逸れていきましたので、改めて。
バラの鉢栽培において大抵の人は冬の土替えのときに燻炭を混和して
いないでしょうか?
クンタン(特にモミガラクンタン)は酸度矯正機能があり、用土に1割
程混ざっていれば、ほぼ1年間は用土の酸度を、中性から弱酸性に保持
してくれます。
(赤玉土、牛糞、中性ピートモス、クンタン 5、2、2、1)
従って、酸度矯正の意味での石灰投入はあまり意味がなく、
残る苦土(Mg)の補給の意味での苦土石灰の補給は、新葉の展開がほぼ
終わってしまっている10月の投入ではまたしても意味がないように
思われます。
新葉の光合成の仕事に不可欠なMgではありますが、初秋に茎葉を充実させるという目的であるならば、秋の花が咲いた頃に米糠を発酵させた
肥料が効果的ではないのかと考えます。
尚、MgはK(カリ)との拮抗作用がありますので、過度の施肥は全く好ましくありません。
るびぃ
2004/04/28(水) 10:06:38
すごく初歩的な話で申し訳ありません。
石灰を施そうと思ったことがないのです。
苦土石灰って、鉢土にぱらぱら蒔いて大丈夫なんでしょうか?
バラの根って、ほとんどが日本の土を好むノバラでしょ?
酸度調整を特別気にしなきゃと感じたことがないのです。
非常に感覚的な話ですが、数年経つと、庭の雑草も種類が変わり、
コレガ多いと酸性よりになってるとか、そんなのを考えて石灰も蒔いて見ました。
やはり多少の調整はいるなと感じたのは一部の野菜のみですf(^_^;;
いいかげんですみません。ついでにいうと苦土石灰というのは混ぜたらすぐに植えつけられないものでしょ?
すぐ植えたいとか後から蒔くのはすべて有機石灰を使ってます。
おなじ石灰とついても過燐酸石灰は、リン肥なんですよね。
ほか方の質問にもありましたけど、石灰ってややこしいですよね(-_-;;
保温作用があるかもしれんと思って、冬に植えるときクンタンを結構混ぜて植えた、ミカンが元気です(笑)
そんなに酸度を変えるものなら、やばかったでしょうか?? たまたま、ちょうど良かったでしょうか。
葉が美味しいのかも知れないのです。今年はアゲハがキンカンには見向きもせずにその子にだけ卵を産んで行きます。えらいたくさん産んでいったなぁと、プチプチ取りました。既にズレた話ですみません。
犬塚信乃
2004/04/28(水) 16:00:41
苦土石灰はCa50%、Mg30%程度含む、ききめが穏やかな(生石灰、
消石灰と比べて)土壌改良資材です。
鉢の表土にパラパラと撒く程度なら、心理的効果が相乗して良いと思います。
植付けの際には、堆肥や肥料を施す一週間前には土壌に馴染むようにしたいものです。
過燐酸石灰はややこしいですが、酸性の燐酸肥料です。使い方としては堆肥や腐葉土に包んで施肥するのが昔からの言い伝えです。
即効性ですので、ここ一番燐酸を効かせなければ、というときに液肥として施すと良いでしょう。但し、直ぐに土壌のアルミナやマンガンと結合して、植物が吸収できない形態になりますので、一過性です。
有機石灰はその実態は貝化石やカキガラで、アルカリ成分は40%前後です、根酸によって成分が溶けてゆき、非常に長期間効果を維持します。
以上、それぞれの特徴を生かした使い方をしたいものです。
犬塚信乃
2004/04/28(水) 17:53:08
追伸
ミカンとクンタンの相性については私はよく解りません。
ほら、きっと、あの人が答えを出してくれますよ。
楽しみですね。
pinetree
2004/04/28(水) 20:43:06
犬塚さん また,マニアックなネタで立ち上げましたね。
土壌肥料関係はあまり首を突っ込みたくないのですが・・・あくまでも素人の考え方としてお聞き下さい。
まず,苦土石灰についてですが,施用する目的は二つあります。
一つは,酸度矯正のためで,酸性側に傾いた土壌酸度(PH)を,矯正するためです。これは,必ずしも中性やアルカリ側が良いと言うことでは無く,植物によって異なります。あるいは,あまり関係無い(土壌PHで成育に差の出ない)植物もあります。石灰資材が酸性側に傾いた土壌PHをアルカリ側に矯正する目的で使われることが多いのですが,この力は資材によって異なり「アルカリ価(だったかな?)」で示されます。
もう一つは,苦土(Mg;マグネシウム)と,石灰(Ca;カルシウム)の補給です。
ただ,ここで問題になるのが,MgやCaの吸収は,量が多ければ良いというわけではなく,他の微量要素の量と比率(MgとKなど)や土壌PHによって変化し,苦土石灰を施用すること自体が,それらを変化させ,吸収量が変わると言うことです。つまり,過剰に施用することは弊害を招きます。
知識が浅薄ですので,あまり深く聞いて欲しくないのですが,個人的見解では,土壌PHや,苦土あるいは石灰不足に起因する成育障害が無いのなら,無理に苦土石灰などの土壌改良資材を施す必要は無いと思っています。
それは,るびぃさんがお書きのように「石灰を施そうと思ったことがないのです。」のくだりに書かれていることと同じです。問題が無いのなら余計なことはしないことです。
誤解を招くかも知れませんが,園芸書にあるような「ヨーリン,苦土石灰を○○g施し・・・」などの記載は,一概に言えることではなく,土性によっては,ことわざにある「角を矯めて牛を殺す」の言葉に当てはまる(場合もある)と考えます。
無責任な言い方なら,土壌改良の必要性は土壌化学性などの状況次第でしょうし,土壌分析をしない家庭菜園レベルでは試行錯誤の結果で,その適否が初めて解ることと思います。
るびぃさんのミカンの件ですが,カンキツ台木として多く用いられるカラタチ台は弱酸性を好みます。燻炭は酸性側に傾きますので,土壌物理性の改善を含め,成育は旺盛になる可能性があります。
シークワシャー台木などでは弱アルカリ側を好みますので,成育は変わるかも知れません。
私のカンキツ畑では,苦土石灰を長いこと施していないせいか,カラタチ台は成育良好ですが,シークワシャーは今一パッとしません。
お求めの答えになるかどうか解りませんが,長々と失礼しました。
犬塚信乃
2004/04/28(水) 22:01:13
[[解決]]
いやいや、どうも。
無理やり指名したみたいで、申し訳ありませんでした。
しかし、アマチュアがプロの見解を聞かせてもらう機会はそう多くはないものですから、お許しください。
なんだかすっきりしました。有難うございました。
るびぃ
2004/05/01(土) 12:38:55
わーい。ありがとうございますっ
ミカン(ハルミ)は、冬に植えたので、なんとなく物理的土壌改良と保温期待で、クンタンをやってみたのですが、カラタチ台なので、良かったのですね。春植えの方がいいんだよと店の人もコソっと教えてくれたのですが、どういうわけか落葉果樹とともに入荷するらしく、冬の方が種類が豊富です(^_^;;
苦土石灰には、カルシウムとマグネシウムの補給という要素もあったのですね!
石灰はそれぞれ「酸度調整に使うもので植え付けまでの期間が違う」程度の認識でしたので、発見です。
>以上、それぞれの特徴を生かした使い方をしたいものです。
効き方や内容の違いを知ると、本当にそういう気持ちになります。酸度調整という感覚でなんとなく撒くより、目的にあわせて使い分けれたらなあと思います。
なにしろ、「有機石灰の方が効き目がおだやかで高級な石灰」なんてトボケタ理解をしていましたので。
ありがとうございました!!
バラ初心者
2004/05/02(日) 00:08:20
遅れ馳せながら登場しました。これって私のレスに対するものですよね?
京成バラ園の講師の方も土壌改良と言う言い方ははしていませんでした。確か…(^^;
アバウトで短刀直入な性格なので、「何をすればいいか?」しか覚えていないのですが、兎に角「木が固くなって丈夫になるので施しなさい」と言うことで、確かに施して暫くして幹の色が変わりました。
勝手に「ああ、効果があったんだなぁ」と思っていた次第です。
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